2014/10/12

F.メンデルスゾーン-B/交響曲第4番《イタリア》 イ長調 作品90

LVBはモーツァルト、ベートヴェンなど古典の曲が多いのですが、ドイツ・ロマン派からはメンデルスゾーンが比較的多く取り上げられています。

「フィンガルの洞窟」、ヴァイオリン協奏曲、それから交響曲からは《宗教改革》、《スコットランド》に続く5曲目でしょうか。

ユダヤの御曹司、ということで金銭的な苦労のない貴重な(?)作曲家で、肖像画を観ても線の細いイメージかと思います。

楽曲の方は意外と「濃い」曲が多く、ピアノのように音符が多い曲になる傾向が・・・とは弦楽器奏者の見方でしょうか。

特に交響曲ではバイオリンからコントラバスまでがユニゾンで速いパッセージを刻んでいる時も多く、演出は劇的、と言えるでしょう。

このイタリアでも、バイオリンパートは言うまでもなく、低弦パートまでが細かいパッセージで会話をすることで、曲 が構成されています。これはモーツァルトやベートヴェンではあまりないかもしれません(バッハのフーガがオーケストラに編曲されると演奏することがあるか も?)。

本作のイタリアはメンデルスゾーンがイタリア旅行中に楽想を得たこと、4楽章に
「サルタレロ」と呼ばれる舞曲のリズムが使われていることが言われていますが、音楽的にはあまりイタリア・・・というものではないのがちょっと不思議なところです。
今回はショパンのピアノ協奏曲との組み合わせなので、あちらはポーランドの「マズルカ」、対してイタリアではサルタレロと、踊りの多いプログラムとなりそうです。

参考
Wikipedia:交響曲第4番 (メンデルスゾーン)