2019/07/06

W.A.モーツァルト / 交響曲第25番 ト短調 K. 183 (173dB)

映画「アマデウス」は1984年ともう30年以上前の作品で、サリエリとの確執を題材にモーツァルトを描きアカデミー賞を受賞した。もちろん映画なので様々な演出があるわけだが、モーツァルトをあまりに奇抜な人物として表現した作風は一部のファンからクレームがあったらしい。
サリエリもこの映画ですっかり悪役の印象を持たれてしまったが実際にはモーツァルトを評価し、その他にも音楽家を支援したりした人物で、最近になってようやく作品も評価されてきた。そのあたりはお話の演出として、クラシック愛好家としてはネヴィル・マリナーがアドバイザーとして参加したこと、さまざまに使われた作品のうち導入部でのこの交響曲第25番の印象が記憶に残っているのではないだろうか。

モーツァルトの短調と言えばやはりト短調で、この第25番はのちの第40番と比較されるように41曲のうちわずか2曲の短調の交響曲だ。
「小ト短調」などと呼んだりもするが、天才肌の作曲家にしては感情むき出し、情熱的な曲調が長く愛されている。冒頭は「アマデウス」だけではなくTVでもしばし用いらているのでどこかで耳にすることも多いのだが、編成が小さいだけにアマチュアオーケストラではあまり取り上げられず全曲を通して聴く機会は第40番と比べると少なくなる。
しかしながら演奏してみると情熱的な1楽章にはじまり、牧歌的な2楽章、決意を示すような3楽章からフィナーレ、どれもそれまでの作品とは一線を画し、演奏をしていても鳥肌が立ってしまうような名作だ。

引退間際の作曲家が悟りの境地で残したのではなく、これを18歳で書いてしまうのだから本当に”天才”と呼ぶにふさわしい人だとまたしても唸らせれてしまう。

この曲の演奏会
室内楽演奏会vol.12