ショパンと言えば「ピアノの詩人」。
映画「戦場のピアニスト」で有名になった・・・というまでもなく、有名な作曲家です。
その知名度と人気にも関わらず、オーケストラプレイヤーにはあまり縁のない作曲家の一人だったりします。その理由は簡単、オーケストラ曲がないのです。
ピアノと管弦楽のための作品が何点かあるほかはバレエの曲が1曲知られているぐらいでしょうか。
割とマイナーな曲目も演奏しているLvBですが、もし生誕200周年、という節目でなかったとしたら、なかなか取り上げることはなかったかもしれません。
というわけで、団員のほとんどが初となるショパンを取り上げることとなりました。
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オケの演奏会の選曲としてはほぼ2択となります。
どちらも名曲であり、実にショパンらしい魅力にあふれたコンチェルトです。
本当は2曲演奏したかった、とは言いませんが、選曲に悩んだプログラムでありました。
曲は、暗いバイオリンのメロディーから始まる1楽章、実にピアノが美しい、ただただ美しい2楽章、そしてマズルカの3楽章と、カデンツァはないものの実にシンプルな構成となっています。
オーケストラでなかなか選曲されない理由は、「オーケストレーションが未熟」とはよく言われます。つまり、オケにとっては「おいしくない」曲なのですね。
実際バイオリンの楽譜を見てもじつに音が少ないです。
しかーし、そこに落とし穴が。
オケがシンプルということはピアノはとても充実しているわけです。
ピアノのメロディーに答えるように音をひとつならすだけでも集中力が必要とされ、とても緊張する演奏会でありました。
でもでも、ピアノの裏でのちょっとした音、とても旋律とは呼べないような譜面でも、ピアノと一緒に演奏してみると非常に楽しい曲でした。
なんというか、くるくるとまわるピアニストと踊りを踊っているような、不思議な感覚です。
いやぁ、ショパンはひたすら天才でした。
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さて、最後に小ネタを3つ。
「戦場のピアニスト」のオープニングで使われた、「夜想曲第20番」はこの協奏曲第2番の練習曲なのだそうです。改めて聞きなおすと、やっぱりいい曲ですね・・・。
2つめ。
ショパンとメンデルスゾーンはほぼ同じ年を生きています。
ショパンは1810年3月1日~1849年10月17日、メンデルスゾーンは1809年2月3日~1847年11月4日。どちらも薄命の天才なのでした。
二人は生きている時に出会ったことはあるのですかね?
そして最後に。
この曲紹介は演奏会の翌日に書いていますが・・・本日はショパンの命日なのでした。
ショパン生誕200周年の命日、の前日に演奏会とはちょっと感慨深いものがありました。