2024年11月10日(日) IMAホール
13:30 開場 14:00 開演
今回はそれぞれの作曲家が「古典」をテーマにしたプログラム。
ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェンの時代が終わり、ロマン派の時代を経てワーグナーによる和声の進化と、無調・十二音技法への時代が進んでいく時代。そんな中で「古典の様式」を用いた、模倣ではない古くて新しい魅力的な曲にフォーカスをあててみたい。
ラヴェル/「クープランの墓」。
第1次世界大戦で亡くなったラヴェルの友人たちを偲んだ曲で、バロック時代の作曲家クープランの様式を用いている。
プロコフィエフ/古典交響曲
音楽院を卒業したプロコフィエフは最初の交響曲を作曲するにあたり、友人が研究していたハイドンの様式を用いた。一説によると散歩をしながら頭の中で作曲をした、らしい。
ベートーヴェン/交響曲第7番
「英雄」「運命」「田園」で交響曲の革新を進めたベートーヴェンは、続く第7番第8番では一転して後期のハイドンと同じく二管編成へと回帰する。ただし決して革新者としての停滞ではなく、どちらも200年以上にわたり世界を熱狂させる熱量のある曲に仕上げられている。
「古典」で思い浮かべるのは、古くは学校で習った源氏物語や枕草子に始まり、落語・浮世絵・歌舞伎などだろうか。今回イメージした葛飾北斎は現代日本からすれば古典作品のひとつである。そして北斎をはじめとする浮世絵作品は19世紀のヨーロッパにも伝わり、”ジャポニズム”はドビュッシーやラヴェルらの楽壇にも大きな衝撃を与えている。「古典」という時代の流れと東西の文化の交わり、そんなテーマを楽しんでみたい。
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