2022年10月30日(日) 豊洲シビックセンター
曲目:
W.A.モーツァルト / 交響曲第1番 変ホ長調 K. 16L.v.ベートーヴェン / 交響曲第1番 ハ長調 作品21
F.メンデルスゾーン-B / 交響曲第1番 ハ短調 作品11, MWV N 13
神童モーツァルト・楽聖ベートーヴェン・次代の天才メンデルスゾーン、三人のはじめての交響曲を聴き比べてみる。
最後のジュピター交響曲で用いる音型を既に用いていることが知られているモーツァルトは僅か8歳。作曲技法としては(当然のことながら)未熟なものであるが、幼き日の神童の姿を思い浮かべてみたい。
前期のまだ明るく古典の範疇にとどまるベートーヴェンの第1番。
英雄交響曲以降のドラマティックな世界にはまだ至らないものの、随所にちらばる「らしさ」はのちの偉大な作品たちの期待に満ちている。
最後はメンデルスゾーン。
弦楽のための作品を既に残しており管弦楽のためのはじめての作品。
ベートーヴェンの「運命」やブラームスの第1交響曲と同じハ短調であるが、その調性とは逆に「トゥッティの歓び(※)」に溢れる。
三者三様の「第1番」を並べて楽しんでみたい。
※池辺晋一郎「メンデルスゾーンの音符たち」(音楽之友社、2018)
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