Bの日記帳

2016/01/03

L.v.ベートーヴェン / 2つのオブリガート眼鏡付きの二重奏曲 変ホ長調 WoO 32

この奇妙な題名の二重奏曲は、ベートーヴェンの友人のビオラ奏者とチェロ奏者のために作曲され、友人達が二人とも眼鏡を着けていたことからこの奇妙なタイトルが着けられたようです。

オブリガートとは音楽用語では「助奏」の意味でアドリブ(ad libitum)の逆の意味、楽譜上に記載された旋律や修飾を意味していますが、この曲ではイタリア語の「固定の」「必須の」の意で使われておりベートーヴェンの言葉で「演奏者に眼鏡が必須」"Duetto mit zwei obligaten Augengläsern" ( Duet requiring two pairs of spectacles ).と残されています。

作曲は1796年、作品番号にWoOが使われているように初期の作品です。
ピアノヴィルトーゾとして売り出していたベートーヴェンが耳の病に苦しんでいた時期ですが、弦楽四重奏曲と交響曲第1番を作曲するのはこの3年後 、このころはまだピアノやバイオリンのためのソナタなどの小品を作曲していました。

ビオラとチェロの二重奏なのでバイオリンのような派手さはないものの、軽妙でウィットに富んだ掛け合いが続く楽しい曲です。
どちらのパートも、特にチェロパートは高音域を用いるため、冗談のような曲名と楽しいとはいえ地味な曲で難易度も高いためあまり演奏されることはないようです。

曲はソナタ形式で充実した第1楽章とおまけのようなメヌエットの第2楽章、そして断片のみの第3楽章で構成されていますが、通常は第1楽章のみが演奏されています。


弦楽四重奏曲第4番(Op18-4)の1楽章とこの二重奏のテーマがよく似ています。
四重奏曲の発表は1799年ですが、どうやら同時期に作曲されていたようです。

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