プーランク、オネゲルらと6人でミヨーのアパートに入り浸ってはバカ騒ぎする「年齢、友情、活動」の結びつきでの仲良しの集まりで、実は音楽的論議を戦わせるようなギラギラした場ではなく、6人といっても誰でもよかったらしいという話もあります(「ここにイベールの名があったって全くおかしくなかった」ミヨー談)。
ミヨー43歳での本作は、トリオ・ダンシュ(オーボエ、クラリネット、ファゴットによる、リード楽器のみでの三重奏)のために書かれました。
時は1935年、作品番号は147番…稀にみる多作家にして生涯なんと443作品を残しています。
マルセイユ生まれ・プロヴァンス育ちのユダヤ人。
ブラジルと米国で過ごした時期もあり、ラテンやジャズも積極的に取り込んでいます。
カラリと明るい陽光のような豊富な旋律が持ち味、更にそれらをいくつも同時に固有の調整で進行させつつ重ねる妙技(いわゆる多調性、複調性)の和声的効果が印象的です。
ハーブ薫る南仏の田園風景、葦の三重奏をお楽しみください。
この曲の演奏会