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2018/02/18

J.ハイドン/交響曲 第31番 ニ長調『ホルン信号』 Hob.I:31

「ホルン信号」というと、何を想像するでしょうか?

元々ホルンは「コルノ・ダ・カッチャ」とよばれ、貴族たちの狩りの最中に用いられる道具でした。鉄砲を使う本格的な狩猟を行っていたため、誤砲を防ぐべく互いに合図を送るという使い方をしていたようです。
オーストリア=ハンガリー帝国の貴族、エステルハージ家の楽長であったフランツ・ヨーゼフ・ハイドンは、通算47年間仕える間に日々の宮廷生活からヒントを得て、様々な交響曲を作曲したといわれています。
交響曲第31番 ホルン信号もその一つで、貴族たちの生活に密接するとともに楽団のホルン奏者の技巧を誇示するために書かれました。

第1楽章 Allegro
ニ長調 3/4拍子 ソナタ形式
ホルンの信号音による短い序奏の後、郵便ホルンを表す第1主題、フルートと弦の対話による第2主題で構成される。

第2楽章 Adagio
ト長調 6/8拍子
独奏ヴァイオリンによるシチリアーノ風の主題が提示され、独奏チェロも長い旋律を奏する。

第3楽章 Menuetto
ニ長調 3/4拍子
メヌエットとは舞曲の一種で、2小節で1つの単位で曲が構成される。トリオではホルンとオーボエ、ヴァイオリン、フルート等の音色の重なりが工夫されている。

第4楽章 Finale,Moderato molto-Presto
ニ長調 2/4拍子 変奏曲
弦楽器による主題、オーボエ(第1変奏)、独奏チェロ(第2変奏)、フルート(第3変奏)、ホルン(第4変奏)、独奏ヴァイオリン(第5変奏)、トゥッテイ(第6変奏)、独奏コントラバス(第7変奏)と続き、短い経過部が突如Prestoとなり疾走しつつ、第1楽章冒頭のホルンの序奏部が再現され堂々と終わる。


この曲の演奏会
室内楽演奏会vol.9