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2017/03/09

J.フランセ/オーボエと管弦楽のための《花時計》

《花時計》とは、18世紀スウェーデンの植物学の権威
リンネが「一定時刻に咲く花と閉じる花を順番に植え、その咲きようを見ることで時刻を知ることができる」と考え、200種からの花をチョイスし実際に製作したもの。
その中から7つの花を選び、オーボエ独奏と小管弦楽のための曲を作ったのがジャン・フランセ(1912-1997)です。
1959年にフィラデルフィア管の首席ob奏者ジョン・デ・ランシーの委嘱により作曲・初演された、7つの小曲が切れ目なく続く16分ほどの作品で、それぞれには時刻とそれに対応して咲く花のタイトルがついています。

オーケストラはもとよりオーボエとピアノによる室内楽でも、日本では なかなか演奏される機会は少ない隠れた逸品ですが、ソロはもとより(フランセの管楽器の扱いのご多聞に漏れず)オケが難しい、更にそれをピアノ伴奏として編まれた譜面がこれまた難しい…しかしランシーとプレヴィンによる録音は名盤として知られ、LP時代のオールドファンも多いようです。

軽快さと機知、生気の溢れる作風のフランセの、ころころと表情の変わる粋なパリの一日。花々と共に、ご一緒に時間を追ってお過ごし頂けたら幸いです。
J.フランセ/オーボエと管弦楽のための《花時計》

第1曲 「午前3時:毒イチゴ」
第2曲 「午前5時:青いカタナンセ(ルリニガナ)」
第3曲 「午前10時:大輪のアザミ」
第4曲 「正午:アラバーのジャスミン」
第5曲 「午後5時:ベラドンナ(セイヨウハシリドコロ)」
第6曲 「午後7時:嘆きのゼラニウム」
第7曲 「午後9時:夜咲くムシトリナデシコ」

この曲の演奏会
第39回演奏会