Bの日記帳

2015/12/03

J.M.ウェーバー / 七重奏曲『我が生涯より』ホ長調

まず「我が生涯より」という曲を思い浮かべると、まず出てくるのは“ベドジフ・スメタナ”の弦楽四重奏曲という方が大半かと思われます。 ですが今回演奏しますのは、“ヨゼフ・ミロスラフ・ウェーバー (以下、J.M.ウェーバー) ”が作曲した弦楽器と管楽器混合の七重奏曲です。
そこでさらに思うこと、それは「ウェーバーって、あの魔弾の射手で有名なウェーバーさん…でもないの!?」ということではないでしょうか?
そうなのです、ウェーバーはウェーバーでもこのJ.M.ウェーバーは、1854年から1906年に生きたチェコのヴァイオリニストで、この「我が生涯より」以外には弦楽四重奏曲とヴァイオリン協奏曲を作曲している、ということ以外に全く情報がない、いわゆる「超マイナー作曲家」に分類されるのでは…?というくらいの隠れた作曲家であります。

そんなJ.M.ウェーバーが作曲した「我が生涯より」は、チェコらしい曲調にボヘミアの風を感じるような、以下の表題付きの四つの楽章から構成されています。

チェロのアルペジオとホルンのメロディが川の流れを彷彿とさせる、ゆったりとした曲調の第一楽章、“モルダウの岸辺から、青春の夢(おだやかなテンポで) ” 
ヴァイオリンの快活なメロディがこれからの人生への明るい希望を抱かせる第二楽章、“学生時代;人生の理想(スケルツォ) ” クラリネットからファゴットへ続くのもの哀しげな動機、そして最愛の人を失った悲痛をヴァイオリンが歌い上げ、「いつまでも悲しんではいられない、いや、でも愛するお前がいなくて僕は絶望しているのだよ…しかし、前を向いて歩かなくては!」という心の葛藤を表すような第三楽章“愛する人の墓で(アダージョ・マ・ノン・トロッポ) ”
社会の荒波で戦っているかのようなビオラの勇ましいメロディ、一旦その状況から落ち着くかのように奏でられるコラール、そんな希望を打ち砕くかのようにまた冒頭のメロディが出てきて、そして思考が止まり、昔のことを思い出すかのように第一楽章の旋律が蘇り、その人生が終わるかのように静かに収束していく第四楽章“生存競争の中で;欺かれた希望;青春時代の思い出(フィナーレ) ” 

今回この曲を演奏いたしますメンバーは、全員が1980年代生まれという当団でも比較的?若手のメンバーで構成されています。 これから待ち受ける人生がどうなっていくかは全くわからないし、まだ自分の人生を語れるほど大人にはなりきれていない…しかし、自分たちの「今」、そしてそれぞれの抱く「未来」への思いを存分に表現して演奏いたします。 残念ながらあまり日の目を浴びられていない曲ではありますが(何故この編成にホルンが2本なのか、というのも疑問ではありますが)、往年の名曲に負けないくらいの素敵なメロディ溢れる曲ですので、最後まで楽しんでお聴きいただければ幸いです。

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